Wicketフレームワークを使用した開発
Wicketは依存ライブラリが少なく、開発環境の整備はそれほど面倒ではありませんが、他のJava WEBアプリケーションフレームワーク同様、RDBMSアクセス周りの機能を持っていないので他のプロダクトが必要になりますし、Springフレームワークなどが欲しくなるかもしれません。そのため、ここでは
Maven 2を使った開発環境の作成例を示します。Maven 2であれば、後からライブラリを追加するのは容易です。
開発にはEclipseを使用します。アプリケーションサーバとしてはTomcat等J2EE準拠であればどのソフトでも良いのですが、WicketのQuickStartでは
Jettyが使用されているので、Jettyを使用する事にします。
ここではWindows XP上に、Eclipse 3.2 + Maven + Jetty 環境を整える方法を解説します。
ファイルのダウンロード
まず必要なファイルをPCにダウンロードします。
JDKを入れていない人は、まずSUNからJDKをダウンロードします。ここではJava SDK 5 update 10を使用しましたが、おそらくJava SDK 6やJDK 1.4.xでも問題無く動くのではと思います。
ただしEclipse 3.2のデフォルトJDKレベルがJava SDK 5なので、新たにダウンロードする場合はJava SDK 5がお勧めです。
IDE周りとしては、
Eclipse.org から
Eclipse 3.2.x SDKをダウンロードすれば問題ありません。お好きな方法でEclipseを導入してください。ここではダウンロードサイズを最小化する事を狙って、eclipse-platformとJDTを個別にダウンロードして導入します。同時に日本語化のNLpack1をダウンロードします。(NLpack1は動作に必須ではありません)
開発用のアプリケーションサーバとして
Jettyをダウンロードします。Jettyはすでにバージョン6系がリリースされていますが、後から設定するJettyLauncherが5.xしかサポートしていないため、Jetty 5.1.xを使用します。
導入
まず導入にあたって、導入先のディレクトリを決めてください。今回導入するEclipseもJettyもWicketの開発専用として利用しますので、すべてを1つのディレクトリ以下に収めるようにします。この例では
E:\work\wicket\以下に導入します。ご自分の環境に合わせて読み替えてください。
JDKの導入
JDK が導入されていない環境の人は、最初にJava SEを導入します。ダウンロードしたexeファイルを実行して、何回かクリックするだけで設定する箇所がほとんど無いので難しいところは無いと思います。 私の場合は、JDKの導入ディレクトリを C:\Program Files\Java\jdk\に、JREのディレクトリをC:\Program Files\Java\jre\に変更して導入しています。
Eclipseの導入
ダウンロードしたeclipse-JDT-*.zip、eclipse-platform-*-win32.zip、NLpack1-eclipse-JDT-*.zip、 NLpack1-eclipse-platform-*-win32.zipの4つのファイルを同じ導入先ディレクトリに展開します。これで
E:\work\wicket\eclipseというディレクトリが作成されます。
Jettyの導入
開発用のJettyも導入先ディレクトリの
E:\work\wicket以下に導入します。ダウンロードした
jetty-5.1.12.zipを導入先ディレクトリに展開します。
E:\work\wicket\jetty-5.1.12というディレクトリが作成されます。
Maven2の導入
ダウンロードしたMaven2のバイナリアーカイブmaven-2*.zipを任意のディレクトリに展開し、その中のbinディレクトリに
PATHを通します。また、使用するJDKの位置を環境変数
JAVA_HOMEに設定します。
上記が用意できたら、動作テストのためにコマンドプロンプトからmvn -versionを実行します。ただしく動作している場合は、以下のように表示されるはずです。
E:\>mvn -version
Maven version: 2.0.4
Eclipseの起動確認とワークスペースの作成
導入先ディレクトリ以下に導入したEclipseを起動します。初回のみ、-cleanオプション付きで起動します。
起動中にワークスペースの位置を聞かれますので、任意のディレクトリを指定し、「この選択をデフォルトとして使用し、今後この質問を表示しない」にチェックを入れ、OKを押します。
Eclipseが起動したら、「ようこそ」画面をクローズします。
Jetty Launcherの導入
Eclipseメニューのヘルプ⇒ソフトウェア更新⇒検索およびインストールを選択し、「インストールする新規フィーチャーを検索」して「次へ」をクリックします。
新規リモート・サイトを登録します。URLには
http://jettylauncher.sourceforge.net/updates/を指定します。
検索結果が表示されたらJetty Launcher Pluginを選択し、導入します。
インストールが完了したらEclipseの再起動を促されるので、再起動し、起動を確認したら一旦Ecilpseを終了します。
クラスパス変数のセットアップ
MavenのローカルリポジトリがEclipseのビルド時に正しく認識されるために、クラスパス変数M2_REPOをEclipseに設定します。設定のためのeclipse:add-maven-repoゴールが用意されているので、それを実行します。実行時には、以下のように-Declipse.workspaceにEclipseのワークスペースの位置を指定します。この時、ディレクトリの区切り文字は
\(バックスラッシュ、円マーク)ではなく、
/(スラッシュ)を使う必要があるようです。
E:\>mvn -Declipse.workspace="E:/work/wicket/workspace" eclipse:add-maven-repo(実際は一行で入力します)
上記を実行すると、インターネットから必要なプラグインがダウンロードされ、ゴールが実行されます。
[INFO] ----------------------------------------------------------------------------
[INFO] Building Maven Default Project
[INFO] task-segment: [eclipse:add-maven-repo] (aggregator-style)
[INFO] ----------------------------------------------------------------------------
[INFO] [eclipse:add-maven-repo]
[INFO] ------------------------------------------------------------------------
[INFO] BUILD SUCCESSFULこのようにBUILD SUCCESSFULと表示された場合は正しく実行されています。
これで開発環境の準備ができました。
(
WicketとMaven2を使った開発へ続く)